今日は、かなり上向きのトレンドが発生している銘柄を抽出したユニバース(銘柄の集合体)を検証していきます。
この取引は、あるトレーダーさんがあるイベントドリブンをやっていると聞いて2016年に一度検証し、多少実践していました。
しかし、毎日のちょっとしたデータ入力の手間が当時の自分の多忙な日々と相性が悪かったので断念。
そこから約4年の時が流れ、再び実践に取り入れようと調査してみました。
※利益の源泉で重要なところとユニバースの選定基準、エントリーとイグジットルールはブログでは秘密。
■ 利益の源泉
■ あるトレーダーさん戦略を自分仕様に
■ 検証結果 ヘッジ無しvsヘッジ有り
■ システムの問題点
■ 最後に
利益の源泉
このトレードは、短期間に勢いよく上昇した銘柄を押し目買いする戦略です。
"勢いよく上昇した"が重要なところで、勢いよく上昇した銘柄群からは大化けする銘柄がある、もしくは、そう思う投資家がたくさんいます。
そんな銘柄が一旦下落したタイミングで買い、上昇したら売る、上昇しなくても数日後に売るというかなりシンプルな戦略です。
勢いよく上昇する銘柄も一旦下落して押し目を作る場面があります。
そのタイミングで高値掴みしてしまった我慢できない投資家の放浪売りで安く仕入れて、加熱したら高く売ってあげる。加熱しなかったら安くごめんなさいする。
短期間に勢いよく上昇した銘柄は投資家の期待が高い証拠です。
その為、握力の強い投資家(実需)がある程度いれば放浪売りする投資家(仮需)が剥がれて一旦押し目を作っても上昇トレンドは続くよね。
という考えに基づくトレードです。
あるトレーダーさん戦略を自分仕様に
調べてみると、あるトレーダーさんの戦略をそのまま行っても利益が出ることが分かりました。
しかし、利益の源泉について聞いた話と自分の検証結果は少し違う気がしてきました。
今後、会う機会があれば話してみたいです。
あるトレーダーさんの認識は、足の軽い連中が群がったところで売ってあげる
自分の認識は、腰の入った実需買いが入るところで売る、来なければ足の軽い連中に売ってあげる
少しトレードの認識が違う気がするんですよね。
それで、エントリールールがある意味厳しく設定されていた為、自分が合理的だと思う設定にするとエントリー回数が増えてトータルの獲得利益が増えたことに加えて、損益曲線も綺麗な右肩上がりになりました。
検証結果 ヘッジ無しvsヘッジ有り
さっそく、上記で示した戦略でバックテストを実施しました。
手数料とスリッページを考慮していませんが、ユニバースから出来高が多いことが分かるのでスリッページは自分の資産では影響はほとんどないと考えています。
モメンタム系 短期逆張り戦略 (ヘッジ無し)
■検証期間2013年~2020年7月末
■トレード数:1308回
■勝率:66.3%
■1トレード平均損益(中央値):+3.3%(+3.6%)
■累積獲得損益:4354%
■PF(プロフィットファクター):2.25
■PR(ペイオフレシオ):1.13
■最大ドローダウン:-91.4%
モメンタム系 短期逆張り戦略 (ヘッジ有り)
■検証期間2013年~2020年7月末
■トレード数:1308回
■勝率:65.8%
■1トレード平均損益(中央値):+3.3%(+3.3%)
■累積獲得損益:4259%
■PF(プロフィットファクター):2.27
■PR(ペイオフレシオ):1.17
■最大ドローダウン:-86.4%
ヘッジコストがかかることも踏まえてヘッジ無しを採用したいですね。
システムの問題点
検証期間が2013年からということで、市場環境は良かったということを頭に入れておく必要があるでしょうね。
下落相場は2018年だけですね。
各年の成績を見て傾向も把握しておきます。
■TOPIX月足チャート
■JQ 月足チャート
■各年の損益平均、損益中央値、勝率
(2020年は7月末までのデータ)
この短期逆張り戦略は年間で負けたことはないですね。
下落相場だった2018年もこれだけパフォーマンス出てたら十分に感じます。
ただ、パフォーマンスが若干ですが年々悪化傾向?という印象はあります。
最後に
自分のトレード戦略と比べると、システムトレードっぽいです。
しかし、自分はイベントトレーダーなので株価データのみで作ったシステムは運用できません。
株価データの奥にある、需給の歪みがあることが大前提です。
この短期逆張り戦略についても、株価データを使用しますが、制度からくる需給の歪みが存在します。
この部分に優位性があります。
今まで運用してきた戦略とちょっと違うので、この戦略の実践(損益)データをたまに公開していこうと思っています。
検証ミスなく、利益出せたら良いんですけど…
おわり