皆さん、こんにちは。
今日は、伝説の投資家J-Coffeeさんの"東証一部昇格銘柄を事前にキャッチして資金を5倍にしたJ-Coffee投資法"という書籍で一般の投資家にも広がったコバンザメ投資の話をしようと思います。
【そんな手法はもう使えない】と言われながらも、稼ぐことができた、できている人いるのではないでしょうか。
自分もその一人で、知れ渡る前と比較すると、難易度は上がってると思いますが完全に優位性がなくなることはないと思います。
ただ、レッドオーシャンですけど。
・パッシブファンド
・引け値保障取引
・証券会社のディーラー(ジンベイザメ)
・個人投資家(コバンザメ)
・伝説の日東電工ストップ高
・これからのコバンザメ投資
パッシブファンド(指数連動型投資信託)
パッシブファンドとは、市場平均に連動するように作られたファンドのことです。
日本では日経平均や、TOPIXといった指数があります。
その指数と全く同じ値動きになるように、同じ銘柄が同じ比率で組み入れられています。
つまり、その指数に採用・除外、銘柄の比率が上下する場合にパッシブファンドは指数に連動するように該当銘柄を買ったり、売ったり取引する必要があります。
引け値保障取引
パッシブファンドは、指数に連動することを目的に運用されています。
パッシブファンドを買う人は、指数に連動することを前提にしています。
指数よりアウトパフォーム、アンダーパフォームするファンドではいけないわけです。
パッシブファンドは、完全連動を目指すので取引ミスなどが許されません。
連動しなくなることをトラッキングエラーといい、これをしない為に取引を外部の証券会社へ委託します。
そのときに、証券会社と引値保障取引をします。
○月○日大引けで○万株を終値で渡すように注文し、手数料を証券会社に払うわけです。
証券会社は、パッシブファンドの注文された株数を市場で買い(売り)集めておく必要があります。
証券会社のディーラー(ジンベイザメ)
※指数に新規で採用されたケースで考えていきます。
証券会社は、パッシブファンドからの手数料のみでは儲けが少ないです。
その為、市場で買い付けた平均金額よりもパッシブファンドに売る日の終値を上げてしまえば儲けが大きくなるわけです。
証券会社のディーラー(ジンベイザメ)は、パッシブファンドから注文のあった銘柄を市場でコツコツ買い集めていきます。
※ちなみにジンベイザメと名付けたのはJ-Coffeeさんだと思います
そして、売る日の大引けにかけて一気に買いあがっていき価格を上げて終値を高くして仕事完了です。
たっぷり儲かることができるわけです。(大量の餌にありつけたわけです)
買い上げられた銘柄は、翌日以降価格は下げていく傾向にあります。
パッシブファンドに組み入れられると下がっていく…
これはパッシブファンドが不利ではないか?パッシブファンドからクレームがこないか?など疑問が出るところでしょう。
しかし、何も問題は出てきません。
なぜなら、パッシブファンドは市場平均に連動すればいいわけで、市場をアウトパフォームすることなど目的にしていないからです。
じゃあ、これは誰が損しているのか?
直接的にはパッシブファンドです。しかし、間接的にはパッシブファンドを購入している投資家なんです。
とはいえパッシブファンドを買っている投資家は、この見えない損は気にならないでしょう。
個人投資家(コバンザメ)
個人投資家は、ジンベイザメである証券ディーラーが買いあがってたっぷり餌にありついているときに、一緒におこぼれを頂こうとするわけです。
その為に、最後に買い上げる前に仕込んでおき、買いあがってきたときにサッと売り抜けるのがいいでしょう。
伝説の日東電工ストップ高
投資家で知らない人はいないであろう日東電工のSTOP高事件。
2013年9月6日、日本経済新聞社は日経平均株価を構成する225銘柄のうち2銘柄を定期見直しにより入れ替えると発表した。三菱製紙、東急不動産を除外し、日東電工、東急不動産ホールディングスを新たに採用する。
日経平均に組み入れられるのが、9/26。つまり9/25にジンベイザメの買いが入る。
そして、9/25…
大引けの直前から怒涛の買い注文が入り、時価総額1兆円を超える大型株がSTOP高で引けました。
■当日のティックチャート
■日足チャート
ちなみに、この日東電工で買いあがったジンベイザメは、香港に拠点をおく
アレイオン・アセット・マネジメント・カンパニー・リミテッドという会社でした。
金融庁は、この会社に対し金融商品取引法違反とし、課徴金6億8424万円の支払い命令を下しました。
相場操縦だと判断したのです。
この一連の取引でアレイオン・アセット・マネジメント・カンパニー・リミテッドは約105億円の売買益をあげたとされており、課徴金は大した額ではなさそうです。
被審人の役員であるAらは、被審人の業務に関し、東京証券取引所市場第一部に上
場されている日東電工株式会社の株式(以下「本件株式」という。)につき、同株式
の売買を誘引する目的をもって、別紙1記載のとおり、平成25年9月25日午後2
時59分30秒から同日午後3時までの間(以下「本件期間」という。)、東京都中央
区日本橋兜町2番1号所在の株式会社東京証券取引所(以下「東証」という。)にお
いて、B証券株式会社、C証券株式会社及びD証券株式会社を介し、成行又は直前約
定値より高指値で大量の買い注文を連続して発注して株価を引き上げたり、下値に大
量の買い注文を発注するなどの方法により、本件株式合計788万6900株を買い
付けるとともに、本件株式合計131万1200株の買付けの委託を行い、もって被
審人の役員等であるA、E、F及びGの同年9月度におけるハレイオン・ファンドへ
の出資割合である7.25パーセント相当については自己の計算において、それ以外
については自己以外の者であるハレイオン・ファンドへの出資者の計算において、本
件株式の売買等が繁盛であると誤解させ、かつ、同市場における本件株式の相場を変
動させるべき一連の売買及び委託をした。
詳細はこちら。
https://www.fsa.go.jp/policy/kachoukin/05/2018/11.pdf
この日東電工で、大きく利益をあげた個人投資家の方々が多くいるでしょう。
これほどあからさまな値動きは、それからほとんど見れなくなっていますがジンベイザメの狙いは大きくは変わらないでしょう。
チャンスと見れば犯罪にならない範囲で、仕掛けてくるでしょう。
これからのコバンザメ投資
ここまで、コバンザメ投資について大枠を話してきたつもりです。
しかし、この投資法は既に多くの投資家に知れ渡っておりパイの奪い合いは年々激しくなっています。
ジンベイザメの買いを期待した個人投資家の先回り買いが多すぎて、組み入れ日には逆に大きく下がってしまうケースもかなり多いです。
今は簡単に稼ぐことはできないコバンザメ投資。
生半可な気持ちで取り掛かると大怪我をすると思います。
自分もよく負けてしまいますが、これは期待値高いと思う場面のみエントリーしています。